ヴェルツでよく使う言葉で、サッカーを始めたばかりでわからない子供や保護者の方に向けて、用語の解説をします。今回も少し上級編ですが、言葉よりも考え方をぜひ理解して頂きたいので共有致します。
今回は、「インテンシティ」。
サッカー界では、インテンシティ(強度)という言葉が使われています。特に、スプリントやプレーの速度や量が多い場合はハイインテンシティ(高強度)、逆に低い場合はローインテンシティ(低強度)といった言葉で表されます。
ヴェルツでは、個の強度の設定の理由は3つあります。
1つ目は、怪我やコンディション。
ヴェルツでは、各校の非公開グループでコーチが毎週作成している練習プログラムの公開を行っていますが、その中に中央右側に「強度」という欄がそのインテンシティにあたります。今日の練習の強度を表しています。
ヴェルツでは、練習の強度を毎回設定しています。特に、夏場の暑い時期や運動会のある時期、ヴェルツカップがあった後など、練習の強度を事前に設定して、選手の怪我やコンディションを調整しています。
2つ目は、身体的・精神的な成長。
ヴェルツでは、オープンスキル を大事にしています。さらにこのインティンシティは大事にしています。ヴェルツの練習ではこのインテンシティを高く設定しています。
休憩時間もコーチが話す時間と一緒に設けることで、休む時間も適切な時間に設定しています。練習もなるべく列を作らずに、選手全員がプレーする時間を長く確保しています。さらに、より強度の高い練習を組むことによって、心肺機能や精神的なタフさを身に付けていきます。
練習をする時間の長さよりも、練習をする中でのプレーの時間や思考の時間、練習の強度の方が大事です。ただ、これにはコーチのコーチングのスキルやプログラム作成スキルも求められます。
3つ目は、パフォーマンス。
ワールドカップでも、多くの海外でプレーする日本人選手が活躍しました。そんな海外でプレーする選手が海外で最初に感じるのが、練習の激しさです。
もちろんプロのレベルとアマチュアレベルでは異なりますが、相手とぶつかる数やスプリントの数、シュートの数、少数でのゲームの数は圧倒的に多いのが一つの特徴です。
アマチュアレベルや育成年代で求められるのは、オープンスキルや実行のスピード、短い時間での集中力、休息とのメリハリを身に付けることでの、パフォーマンス向上です。
ジュニア年代の世界大会のユベントス(イタリア)、チェルシー(イングランド)の試合です。ジュニア年代は日本も世界で肩を並べていますが、それでもこの試合から見ることできるプレーの強度(プレーインテンシティ)をぜひご覧になってください。
われわれが大事にしているヴェルツカップのフニーニョもその一つです。適切に設定された小さいコートで、少ない人数でプレーするのはとてもインテンシティが高いです。人数が少なければ少なくなるほど、ボールに触れる回数やスプリントの数、攻守の入れ替わりと目まぐるしく変わります。これらは集中力の続かない子どもたちにとって、精神的な向上に役立ちます。
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