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POST コーチ日記

特化型スクールはどうなの?

  • 2022年8月16日
  • 読了時間: 5分

「専門技術を高めるスクールってどう思う?」

「小学生年代で個人の技術を高めるって大事なの?」


ヴェルツに通っている子供たちの中には、足技のスクールに通っている方もいるようです。保護者の方から「子供がSNSで足技動画を見て、足技を高めるスクールに興味を持っています。どう思いますか?」というご質問を頂いたので、お答えします。


結論、

目的と理解がとても大事


です。


ベンチに座る少年たち
ドリブルする子供

スクールやクラブの選び方が難しい


クラブチームに入って、異なるスクールにいくつか入って「練習量が増えれば上手くなる」と、毎日のようにサッカーをしている子供がいます。

同時に、「足が痛い」「疲れた」「練習に集中していない」「時間がない」と弊害を口にする方もたくさんいます。


保護者の方が持っておくべき「サッカーに対する知識と考え方・選び方」を説明してきたいと思います。




1. サッカーを切り分けてみる


サッカーをプレーしている子供たちも、フットサルコートでプレーしている人もたくさんいるでしょう。サッカーとフットサルは異なる競技ですが、同じ技術練習や転用できる知識などがたくさんあります。


サッカーはとても複雑です

ボールを「蹴る・運ぶ・コントロール・奪う」といった個人の技術だけでなく、複数人で「運ぶ・奪う」、さらに異なる相手と対峙しながら、刻々と変わる状況の中でゴールをしたり、守ったりする必要があります。


足技はその一つに特化したトレー二ングになり、個人の技術としてとても重要な部分の一つでもあります。

リフティング、何回できればいい?」でもお伝えしましたが、技術の向上には適しています。


肩を組む少年
ドリブルのドリルを行う子供たち


2. わかりやすいトレーニング


「リフティングも足技も、なぜここまで多くの人が追い求めるのか?」

それは理由があります。

サッカーのレベルを他人と比較する上で、定量性(物事の様子や変化が、数字に直すことができる)はとても大事になります。

リフティングの回数や足技を駆使した1対1の得失点は、自分や他人のレベルを図る上でわかりやすいトレーニングです。


実際に、リフティングやドリブルはボールの技術だけを向上するだけでなく、コーディネーション能力も向上させていきますので、とても良いトレーニングです


ボールで遊ぶ
1v1を行う子供


3. 落とし穴もある特化型スクール


これまでの話を考えると、とても良いトレーニングのように感じます。

しかし前半でも述べましたが、サッカーは複雑なスポーツであり、文化や年代、目的に応じて異なる性質をしっかりとコーチが理解した上で子供の成長を考えなければいけません。


年代の異なる子供たち、性格の異なる子供たち、性別の異なる子供たち、さらに学校文化や家の文化が異なる子供たち、参加目的の異なる子供たちが集まると、主軸はチームの理念や哲学になります。


これも「リフティング、何回できればいい?」でお話しましたが、どの年代でも大事なのはゲームであり、ゲームの為の練習にあります。サッカーは、複数人でボールが1個ルールのチームスポーツで、相手がいます。一人がボールを保持する時間を考えると、個人の技術だけに焦点を当てすぎることで、子供の思考の中でチームプレーと個人プレーの融合が生まれません。


個人の技術が上がったことで、チームとしての評価を上げたり、チームとして成果に必ず繋がるわけではなく、それをさらに個人の戦術や集団戦術として活かすチームや指導力もまた必要になります。


家族でサッカー
チーム指導

少し専門的にはなりますが、ヴェルツでも採用している指導の共通の方法として3つのアプローチ方法があります。


①反復形式

②普遍的形式

③モデル形式


①は、その名の通り反復をすることにより精度や成果を高めるアプローチ。

②は、ゲームで発生する一定の状況を作り出し、サッカー共通の認知と状況判断を伴うアプローチ。

③は、各チームのプレー原則を基に、作られる共通に認知と状況判断を伴うアプローチ。


ゲームの中では、どれも大事になります。そしてどれが欠けても、良いチームにはなりません。良いチームが作れないと、良い選手も生まれません。足技に特化したり、フットサルを前提にすると、どうしても②と③のアプローチが不足したり、ルールの特性上目的が異なってしまいます。


4. ヴェルツの理念では、足技やらないの?


もちろん、行います。個人の技術はとても重要なパートです。しかし、われわれが多く費やす時間は、普遍的な形式やモデル形式になります。

われわれは小学校6年生の時点で、個人としてもチームとしても「より積極的で能動的な選手を育てる」ことをプレーモデル(プレー原則)にしています。


全員が足技ができなくても、1対1に強くなくても、普遍的な形式でどのチームでもプレーできるスキルを獲得します。さらに、積極的に得意な部分を伸ばしてチームに貢献できる選手を育てることを大事にしています。



最後に、

当然、サッカーをしたことがない保護者の方にとっては、サッカーに対する知識をつけるのはとても難しく、考え方も選ぶこともまた難しいと思います。サッカー面だけでなく、人間力も伸ばすとなると、1回の無料体験で選ぶのは難しですよね。


われわれヴェルツは、そんな保護者の方を応援しています。不安なことや質問があれば、いつでもヴェルツコーチにご相談下さい。





 
 
 

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