子供のサッカーの試合や練習のお子さんの練習には、保護者の方が見に来られています。ヴェルツのスクールでは、保護者の当番制もなければ、スクールで決まった保護者のルールもありません。もちろん、「必ず見学してください!」というアナウンスもありません。
自由です。
しかし、反対に「どうサポートしてあげたらいいの?」
「子供は見られていると成長しないの?」
「声を掛けてあげた方がいいの?」
など、ご質問を頂くことがあります。今回そんな声にヴェルツはお答えしたいと思います。
練習時は特にお子様を中心にサポートしていますので、なかなか保護者の方全員とお話しする機会がありません。そのため、われわれはLINEによる保護者の方からのご質問を24時間受け付けております。
子供の成長を最大化する保護者のサポート
子供の成長をサポートする、いくつかの事例や情報をまとめてみました。
1.コーチに任せるべきか?意見すべきか?
よくある質問の中で、サッカー経験者の保護者の方々やサッカーの雑誌やテレビ、YOUTUBEなどで見聞きした情報を子供に伝えるべきか、というご質問があります。
この問題はどのレベルのチームでも、起こっています。特に現代は、様々な情報がより多く入ってくるので、保護者の方もとても難しい状況です。
結論からお話しすると、3つ大事なことがあります。
①コーチに任せること
②コーチに質問すること
③お子様と話をすること
①コーチに任せる ヴェルツに来られている保護者の方々には、みなさんコーチを信頼してくれてコーチに任せて頂いています。コーチは、選手個人とチームにおいて最適なトレーニングで子供を成長させるために、日々の練習メニューを考えています。まずは担当のコーチにお子様を預けてみることは、大切だと思います。
②コーチに質問する
子供をサポートする保護者としては、様々な情報を見聞きしたり、自分が知っていることを教えたりするのは当然だと思います。しかし①でもお話ししたように、その情報が必ずしもお子さんやチームに適しているかどうかは、しっかりと考える必要があります。
「うちの子は本当にこの練習でうまくなるのか?」「レベルが上がってないんじゃないか?」「チームでこんな練習した方がいいのではないのか?」「もっと試合すべきじゃない?」など、不安や疑問は直接コーチにぶつけてみてください。
ヴェルツのコーチは、そうした質問と回答が盛んになる環境を作り、その中で保護者の方とコーチが協力してお子様を成長させるサポートを行っています。
③お子様と話をする
保護者の方とコーチがどれだけ一生懸命サポートしても、常にお子様が中心です。お子様がどんな課題を抱えているのか、またはどんな目標を達成したいのか、実際にどんな課題を解決したのか、目標を達成したのか、それを家族と一緒に成長することが最も大切だと感じています。
2. ヴェルツがドイツメソッドを採用した理由
実は、ドイツメソッドという定義はありません。ヴェルツが大事にしたかったのは、「子供を成長させるための環境」であり、その多くの事例がドイツにあったことから、ドイツメソッドと名付けました。もちろん、ドイツにいるアカデミーコーチとの練習プログラムの情報交換は毎日のように行われているのは、事実です。
サッカースクールの中で子供を成長させるためには、どのような環境を作るのか、というのは非常に重要な点であり、ヴェルツはここを重要にしています。
ドイツのサッカー協会(DFB)やイギリスのサッカー協会(FA)では、多くのより良いサッカー選手を育てるための施策をたくさん行っています。
その施策の中でもエリートを育てる、学校とクラブを併存させる取り組みなどは、常に注目されています。いわゆる、サッカー中心の生活をしながら、学業も行って、学校の卒業資格を得られる仕組みです。
一見、素晴らしい取り組みですが、選抜の練習や大会、学業などもあると、毎日こどもには自由な時間がありません。こうした取組みに対する意見ではなく、そうした施策の積み重ねの繰り返しがドイツやサッカー大国にはあります。
ヴェルツは、そうした取組みの中で得られた知見をメソッドとして採用することで、子供にとっての最適な環境を考えています。
そこでヴェルツの会員の方はすでにご存じかと思いますが、その一つとして「能動性」を大事にしています。自ら「サッカーをやりたい!」という気持ちと、「目標を達成したい!」という気持ちが、子供自身から生まれるように宿題を行っています。
こうした取組みの一つ一つは、ヴェルツはドイツの環境改善の中から学び、最適な形でスクールに採用しています。
ここでは、ヴェルツが大切にしていることを話していますが、チームがどんな目的で運営しているのか、保護者の方が知るというのも、お子様のサポートを最大化させる保護者の実践方法でもあります。
3. 話す力と聞く力
ドイツだけでなく、ヨーロッパにはオランダのイエナプラン教育、イギリスのシュタイナー教育、イタリアのレッジョ・エミリア教育など、様々な教育方針があります。もちろん、これらを日本で採用することはできませんし、日本の教育方針もまた世界で評価されています。
これら様々な教育方針の中で、共通して大事にされていることがあります。それが、お子様との時間です。アカデミーに入る生徒も、クラブが家族で引越しのお願いをするほど、家族が選手の成長にとってどれだけ大切かを理解しています。
その中で、家族との対話を重要視しています。お子様がスクールであった出来事を「話す力」、そしてそれに対して保護者の方の意見を「聞く力」を伸ばすために、家族が時間を作ってサポートすることが大切になります。
サッカーはチームスポーツです。ヴェルツではコーチングを大事にしています。例え技術がうまくなってパスが上手に出せても、相手が欲しい場所でなければパスは繋がりません。それぞれの選手が、お互いにコーチングをしながらサッカーすることを大事にしています。
最後に、「子供に声を掛けたら良い?」「見学したほうが良い?しない方がよい?」というご質問ですが、これらはすべてお子さんの性格や状態、保護者との関係により異なります。原則、われわれが一律にそれらをお願いすることはありません。
ただ、チームの方針として止めてほしいこと、お願いしたいことは、直接お伝えいたします。
お子様の年代では、多くの失敗をします。その失敗がお子さんの成長に繋がります。失敗をする権利を持っている子供たちに、われわれ大人がどのように寄り添ってあげるかを考えることが、子供の成長にとって最も大切なことだと思っています。
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